米S&P500に「デスクロス出現」、実は買い?
- sigma tokyo
- 4月15日
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トランプ大統領の関税政策に関する発言で大きく上下している米S&P500指数に、テクニカル上の下げサインである「デスクロス」が出現、売り勢が力を増す展開になている。
しかし、そのテクニカル要因からみると、ここから株価が大きく下げる可能性が高いとは言
えない。
中期的なトレンドを示す50日間移動平均線は、長期的な200日を割り込み、典型的な弱気サインとされるデスクロスが形成された。
ナスダック総合指数でも、同様のデスクロスが出現している。
LPLフィナンシャルのチーフ・テクニカル・ストラテジスト、アダム・ターンクェスト氏は、「株式市場では、明らかな警告サインだ。しかし、歴史的に検証すると、デスクロスが必ずしも売りではなく、むしろ買いのケースが多い」と分析している。
LSEGのデータによれば、概ね過去50年、同指数は、24回のデスクロスを経験しており、そのうち54%では、ザラ場安値を記録した後に出現、最悪の下落期がすでに過去の産物となっていることが示されている。
他方、46%のケースでは、相場が一段と悪化、その時点からの下落率は平均19%となっている。極端なケースは、1981年、2000年と2007年で、それぞれ21%、45%と55%下げいるが、ここまでの下げは多くはない。
バンク・オブ・アメリカのテクニカル・ストラテジスト、ポール・シアナ氏は、過去100年分のデータ分析の結果、デスクロス後の20日では52%のケースで下落したが、その幅はわずか0.5%にとどまっている。
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