コロナ・ウィルスの世界経済への影響、SARSよりも甚大
- sigma tokyo
- 2020年2月5日
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中国で発生、拡大しているコロナ・ウィルスの経済への影響について、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)との比較が議論されているが、現在の中国経済の地位を考慮すると、かなり甚大だと見られる。2003年のSARS被害では、中国経済成長に0.5~1%ポイントの押し下げ効果があったとされている。当時、世界で約800人の死者が出た。
今や中国は、世界第2位の国内総生産(GDP)を誇り、国際通貨基金(IMF)によれば、2019年の世界経済拡大における中国の割合が39%にも達したという。(Chart1参照)
シンガポールの大手行、DBSのチーフエコノミスト、タミール・ベイグ氏は、SARSの影響で中国GDP成長率が約1%ポイント低下した際には「世界は、ほとんど気にしなかった」とした。「当時は、ビジネスは通常通りに運ばれてた。しかし現在、中国は、世界経済成長の5分の1を占めるまでに成長している。仮に0.5%ポイントだけでも成長が減速すれば、かなりの衝撃となる」とした。
消費者支出も大きな打撃を受ける。
国内サービス業がGDPに占める割合は、2003年には4割超であったが、昨年には、5割を大きく超えている。(Chart2の青色部分)
海外への影響も甚大となり得るのは、同国の観光客が海外で消費する規模が大きく変化してきていることにある(Chart3参照、青:左軸で消費額、黄:右軸で世界消費に占める中国人観光客の割合)。
最後は、輸入(Chart4)と輸出だ(Chart5)。





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