中国の実質的な利下げ、景気浮揚効果は期待できない=UBS
- sigma tokyo
- 2019年8月20日
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中国は、企業向けに資金借り入れコストを低減したが、これによる景気浮揚効果はさほど期待できないとの見方が出ている。
中国人民銀行(中央銀行)は、週末に金利設定システムを変更、実質的な利下げに踏み切った。理論上では、事業投資を促し、景気の後押しをする措置。
マッコリーのエコノミストは、「政策決定者側は、実体経済における資金調達コストの低減を求めており、金利は下げていく可能性が高い」とした。
UBSインベストメント・バンクの中国担当チーフ・エコノミスト、タオ・ワン氏は、実質の利下げが「きわめて緩やかで段階的なものとなる」としている。
同氏は、銀行の調達コストも低減されるが、その影響が「きわめて限定的」だと分析している。その理由は、中国での信用需要が弱いため、資金調達コストを引き下げたとしても、企業の支出が大幅に増えるわけではないためだと説明している。
「企業は、貿易紛争に伴う不透明さを懸念しており、景気全体の成長減速もあるため、金利を引き下げたとしても、それほどの資金需要が喚起されるわけではない」としている。
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