今後はバリュー株に期待、10月の米株は上値追いに=JPモルガンのコラノビック氏
- sigma tokyo
- 2019年9月13日
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JPモルガンのグローバル・マクロ・クォンツ・デリバティブ・ストラテジーの責任者、マルコ・コラノビック氏は、バリュー銘柄に向かう大きな資金シフトの動きが今後も継続し、10月には株価が一段と上昇すると予想している。
このバリュー株シフトと10月の高値追いは、米中貿易問題が解決に向かえば、一気に加速する可能性があるという。
同氏は、この強気見解の下地が現在のポジション偏りにあるとし、バリュー株のパフォーマンスが他銘柄と比較して出遅れており、テクニカル要因主体で債券に流れ込んだ資金の手仕舞いの動きがあるとしている。
10月以降の株価継続上昇には、米連邦準備制度理事会(FRB、中央銀行)による利下げと政府による財政刺激策が材料として挙げられるとしている。
同氏の分析によれば、2018年以降、市場全体としては概ね横ばいの動きで、S&P500指数自体が上昇している主な要因がディフェンシブ銘柄と「長期的な成長」が売りのハイテク銘柄にある。ディフェンシブ銘柄は、債券のような安定性を持つ。
相場をけん引してきた銘柄の多くが手仕舞い売りに直面しており、現在の景気不安定の渦に巻き込まれる「可能性が高まっている」とみている。
「これまでのS&P500指数が債券のように安定した銘柄とハイテク株主体で動いてきたことから、今後の上値が期待できるのは小型株、景気循環株、バリュー株とエマージング(新興)諸国市場で、指数全体ではない」とした。
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