円、短期も中長期も堅調地合い維持=HSBC
- sigma tokyo
- 2020年4月25日
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HSBC Pushes Back Against Claims the Yen Has Lost Haven Status HSBCホールディングスは、円のセイフヘイブンとしての価値が薄れているとの観測を一蹴、依然として円には魅力があると分析している。
その理由の一つとして、海外企業の吸収・合併(M&A)など海外直接投資需要が減退していることで円の海外流出が縮小することがある。過去の直接投資からの収益、日本企業による海外市場での収益もあり、経常収支の面からは、黒字となる。
円への不信は、コロナ・ウィルス拡散以前に始まっていた。
JPモルガン・チェースのストラテジストは昨年、積極的なM&A展開と海外投資により継続的に日本から資産が流出すると分析していた。これが、円をとりまくファンダメンタルズの変化につながるという。
3月になるとコロナ・ウィルス拡散によりドル需要が高まると円は、対ドルで5%下げていた。
ストラテジスト、ドミニク・バニング氏、デビッド・ブルーム氏とダーラ・マハー氏は、「円は、もはやセイフヘイブン通貨としての価値を失ったとの議論を、いくつも聞いてきた。しかし、円は短期的にも、中期・長期的にも安全な通貨だと分析している」とした。
HSBCは、今年の対ドルでの円高予想を維持している。
これまで積極的に海外展開を拡大してきた日本企業だが、グローバリゼーションがむしろ逆行し、世界経済成長も鈍化していることから、日本による海外直接投資は、「少なくとも現時点では縮小に向かう」としている。
「海外直接投資の減少は、リスク回避の動きが続く限り円には支援材料があることを意味する」とした。
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