日本の景気刺激策、日銀の選択肢は極めて限定的=ゴールドマンの松井氏
- sigma tokyo
- 2019年8月9日
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ゴールドマン・サックスの日本担当チーフ・ストラテジスト、キャシー松井氏は、きょう9日発表された国内総生産(GDP)成長率が好調であったことで、日銀が、一時的な安心感を得た可能性があるものの、「守勢を堅持し、さらなる対応策を打ち出す姿勢を保つ」ことを与儀なくされている、との見方を示した。
しかしながら現実は、米中の貿易紛争が解決どころか悪化の一途をたどっているなかで、日銀として打ち出すべき選択肢が「きわめて限られて」いるという。
第2・四半期のGDP成長率は1.8%、市場の事前予想0.4%成長を大きく上回った。
一方、日本の短期政策金利誘導目標は、マイナス0.1%のまま据え置かれており、日銀のインフレ目標2%に届くメドすら見えない。
日銀は7月、「追加緩和策を採ることに、なんら躊躇しない」としている。
松井氏は、「円高が一段と進む、たとえば1ドル=100円台を突破するようになれば、日銀は、一段の策を講じることを強いられる」とした。
「日銀は、マイナス金利を進めることは可能だが、それには代償が伴うことになる」としている。
その代償の代表格が金融機関で、金利収入マージンが低下することにある。
「金融政策ではなく日本政府が取り得る景気刺激策の選択肢は、財政しか残されていない」とした。
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