未公開の中国国営機関によるエマージング諸国向け融資、大きな問題=PIMCO
- sigma tokyo
- 2019年8月19日
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米中の貿易紛争に解決の糸口が見えず、アルゼンチンでは通貨ペソと株価が大きく下落しているなかで、中国国営銀行によるエマージング(新興)諸国への融資が問題視されつつある。特に、積極的に開示していない融資が混乱を生みかねないと懸念されている。
パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のポートフォリオ・マネージャー、エリン・ブラウン氏は、国際機関に対して、エマージング諸国関連債券引き受けなどを通じた資金提供に関して、中国の金融機関が国際機関などへの報告義務がないことが問題だと、指摘している。
中国からの正確な条件やコミットメントなどが得られない場合、エマージング国債購入者は、デフォルト(債務不履行)や返済が困難になった際に、中国政府との債権者としての地位把握が不可能となる。
「公的な機関ではない組織による政府債を通じた資金提供は、エマージング市場にとって最大のリスクだ。経済が破たんした際に、公的機関がどのように関与していくのか、まったく不透明となる」とした。
「こうした債務は、国際通貨基金(IMF)やほかの国際的な資金の出し手には公開されていない。デフォルトに陥った場合、あるいは返済が困難に陥った場合、中国自身にも問題が降りかかってくる」とした。
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