特に米中でのシャドー・バンキングが拡大、金融システムにリスク
- sigma tokyo
- 2019年4月12日
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金融機関以外からの融資やローン、いわゆるシャドー・バンキングは、過去の金融危機の局面でも大きな役割を果たしていたが、ここ数年で再び拡大しており、金融システム全体のリスクとなっている。
シャドー・バンキングを通じて、返済能力が十分でない向きへの融資が実行され、そうした金融商品の破たんをきっかけに、金融市場全体に悪影響が出たのが、金融危機だ。
債券格付け機関、DBRSによれば、2008年のリーマン・ショック以降、世界のシャドー・バンキング資産が52兆ドルにまで拡大、ここ約10年で75%も拡大している。
このうち、最大の割合を占めるが米国の29%、約15兆ドル。
中国の伸びが顕著で16%、約8兆ドルにまで拡大している。
DBRSは、「世界の金融システムが抱えるシャドー・バンキングへのリスクが拡大している。このセクターから発生するリスクは、金融システムへのストレスとなる」としている。
JPモルガン・チェースの最高経営責任者(CEO)、ジェイミー・ディモン氏は、株主あての年次書簡で、シャドー・バンキングの危険性を指摘しているが、金融システム全体が崩れるようなことにはならないと強調した。
同CEOは、「ノンバンクによる不動産融資、学生ローン、レバレッジ型資金提供や消費者ローンなどが急速に拡大しており、厳しく監視する必要がある」としている。
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