米10年債利回りの1.5%が重要、割り込めば株価暴落も=BOAMチーフ・インベストメント・ストラテジスト
- sigma tokyo
- 2019年9月14日
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米債利回りは、チャート上の重要な支持線を維持したまま推移しているが、もう一度下押しするようであれば、株価には極めて危険なシグナルとなる。
米10年債利回りは、8月下旬と9月上旬、1.5%の極めて重要な水準にまで下落、その後は反転し1.8%前後で推移している。
2009年中盤以降、この1.5%ラインは、3回にわたり下押しを試す局面があった。しかし、一度も断定的に破られることなく現在に至っている。このままで推移すれば、米国の史上最長の景気局面が続くことを意味する。
一方で、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BOAM)のチーフ・インベストメント・ストラテジスト、マイケル・はーネット氏は、再びこの1.5%ラインを試すようであれば、これまでのような跳ね返しが期待できるとは限らないとしている。
ここ10年を振り返ると、同氏は、1.5%が「世界でもっとも重要なチャート・ライン」だとしている。
同氏は、債券利回りと株式市場が強い相関性を持っており、債券価格が大きく上昇(利回りは逆に大きく下落)するようであれば、株価とほかのリスク資産に多大なダメージを及ぼすことになると分析している。同氏は、2020年に、再び大規模な債券買い(利回り下落)局面が訪れると予想している。
「これまでの図式では、利回り低下は、クレジット・スプレッドの縮小を意味し、これが株価には押上げ要因となってきた。ただし、利回り低下がリセッション(景気後退)を招かないとの前提ではある。しかし、2012年と2016年には10年債利回りが1.5%にまで大きく低下し、リセッション懸念が膨らんだことを考慮すると、2019年にこの重要なラインを割り込むようであれば、リセッションの引き金となり、株価が下落することになる」としている。
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