米株、大規模売り相場が終了と判断するのは時期尚早
- sigma tokyo
- 2020年3月5日
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今週の米株式市場は、すでに、1000ポイントを超える上げを2度も記録しているが、先週からの激しい売りがすでに終了したと判断するには、時期尚早との見方もある。
RBCキャピタル・マーケッツの米株ストラテジー責任者、ローリ・カルバシーナ氏は、「2月末にS&P500指数が大きく下落したが、投資家が完全降伏した状態ではない。機関投資家も個人投資家も、極限的な弱気になっているわけではない」とした。
同氏は、米株先物市場のポジション動向を精査したところ、資産運用担当者が依然として「熱狂領域」にあり、特定の目標水準での売り買いを仕掛ける体制にあるとしている。
2019年の夏と2018年序盤に、現状と同じようなポジション構成になっており、この両方のケース後に大きな売りがあったとしている。
さらに、米個人投資家協会によるセンチメント調査では、今後6カ月を弱気とみているのは39%に過ぎず、「弱気センチメントがピークをつけた」と判断する40〜50%にはまだ達していないという。
クレディ・スイスのグローバル株式ストラテジー責任者、アンドリュー・ガートウェイト氏は、株式市場の底打ちを確認するのは、コロナ・ウィルス感染が終息に向かうことが必要だとしている。
「今回のウィルス騒動が世界的に拡散していることから、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の教訓が、さほど活かすことが難しい状況だ。一つだけ確かなことは、感染者数が頭打ちになる時期が注目される」とした。
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